Ulefone Armor 19T です。型番に「T」が付いた、サーマルカメラ搭載モデルになります。
個人的に、どうしてもサーマルカメラを入手したくて最近やきもきしてました。
欲しい理由は単純に、何度か熱問題で苦労させられたケースがあったので、サーマルカメラあったら原因特定できたよなーとか、コンパクトPCを組み上げる際の発熱具合をチェックしたりするのに便利だよなーというところから始まり、まだ先ですが引っ越し先で断熱具合や熱橋が無いかをチェックしたり、壁の裏側の隙間が無いかチェックしたいなーという思いからコスパの良いサーマルカメラが無いか探してました。
サーマルカメラ単体だと使用頻度が少ないし、ある程度実用性を伴ったものを買おうとしたときにお値段が結構張るのでコスパ面でちょっと・・・という感じでなかなか「これだっ!」というものが見つからず時間だけが過ぎてく感じだったんですが、そういえばスマホでサーマルカメラ搭載したモデルが出てたけど、1年ちょっとたったからお値段少し下がっているんじゃ?ということで、チェックしてみたところ結構良い感じに値下げされていたので「これだっ!」と飛びついた次第。
この Ulefone Armor 19T は、元々販売されていた Ulefone Armor 18T の後に廉価版としてプロセッサスペックをちょいと落として価格を抑えた商品だったりします。
具体的には Dimensity 900 MT6877 → Helio G99 MT6789 となった形。これによって、15,000円~20,000円ぐらいお値段下がってくれたことで手を出しやすくなったという感じです。
とはいえ、登場時はやはり高く、なかなか手を出せない状況だったわけですが、気がついたら400ドルを割り込む感じでポチれるようになってたので、これならば!と決断出来た次第。円安は痛いんですけども。
そんなわけで、念願叶って入手した Helio G99搭載 Ulefone Armor 19Tのご紹介です。
Ulefone Armor 19T 外観
まずは外観から。
一目で分かる「ゴツイやつ」です。
Ulefoneはだいぶ前から、タフネススマホを出しまくってきたメーカーで、もはや洗練されたといってもいい域に達している気がします。
タフネススマホの雄ってやつです。
上部にカメラやLEDライトが備わっています。
今回個別には紹介しませんが、メインカメラは10,800万画素と1億画素越えだったりして、動画撮影こそ光学手ぶれ補正とかがなくてよわよわですが、静止画撮影であれば結構頑張ってくれちゃう感じです。
実用としては1,200万画素での撮影で十分ではありますが。
さておき、これです。
「THERMAL BY FLIR」やはり、サーマルカメラといえば、FLIRでしょう。
定評あるサーマルセンサーを備えていることからお値段は当然張るわけですが、スマホにドーンと載せてきてくれるあたり、UlefoneもFLIRもやるな!というところ。
単純にローエンドなサーマルカメラを載せてきたわけではなく、しっかりと160×120pxの実用性を備えたサーマルカメラを搭載しています。
安価なモデルだと、80×60pxとかでちょっとねーという感じになりがちですが、そこはガチです。
FLIRショップページ(スマホ用単体モデル) を見て貰えれば分かるように、30,000円弱~90,000円弱までサーマルカメラモジュール単体でするのです。
安価な30,000円以下のモジュールだと、80×60pxですし、機能面でも中心部しか測定出来なかったりで物足りなさがあります。
このUlefone Armor 19Tと同様の160×120pxな FLIR ONE Pro だと50,000円超。カメラだけでこの価格になっちゃいます。
また、当然上を目指せば、240×180とか320×240とかのブツもありますが、もはや業務用で20万円超だったりで、とても手を出せるレベルじゃなかったり。
そんな価格イメージにあって、タフネススマホとしてちゃんとした性能を持ちつつ、単体5万円クラスのサーマルカメラ機能を備えて価格が400ドル程度、セール時は380ドルあたりにまで抑えられているとくれば、お得感高く感じられるのではないでしょうか。
右サイド。
音量調整ボタンと、電源ボタンが備わってます。
電源ボタンは指紋認証にも対応。感度が高め(添えたら反応する)なので、気になる場合は指紋認証はOFFとして顔認証とした方が良いかもしれません。
逆にすぐにサッとロック解除してすぐ使いたい!という場合には便利です。
左サイド。
カスタム割り当てボタン(後ほど少し触れます)と、拡張モジュール接続端子が見えます。
内視鏡カメラモジュール Ulefone Endoscope for Ulefone Armor だったり、専用オプションを装着することが出来ます。
安く手に入ることがあったらポチろうかなーとは思いますが、ラインナップ少なめかつちょっと割高な気もするので見送り中。
SIMスロットおよび、メモリーカードスロットはこの位置に。
ピン挿しオープンではなく、ツメ引っかけオープンする感じになってます。
隙間差し込みパーツが付属してましたが、ツメでも開けられました。
上側です。
イヤホンジャックがあります。
このご時世だし、タフネススマホだとカバー開け閉めしたくない(カパカパになると防水性能下がる)ので、なくても良いんじゃないかなーと思ったりはします。
ちょっと差し込みしにくい構成になってるのと、カバーを支える部分のゴムがちぎれたら終わりだなぁと思うので、個人的には使用しないです。
Bluetoothで十分。
底部。
左側にストラップホール、真ん中に充電用のType-Cコネクタ、右側にスピーカーが備わってます。
充電は66W高速充電が可能になってます。
個人的には時間が少ないときや使用頻度が上がっていくようであれば使うと思うんですが、基本は(やっぱりカバーの劣化も困るので)使用しないと思います。
じゃぁ充電どうするの?と思われるかもしれませんが、実はこのUlefone Armor 19Tはワイヤレス充電に対応しています。
最大15Wまでになるので、本体のバッテリー容量(9,600mAh)を踏まえると通常充電に近しい程度ではあるんですが、カバーの開け閉めやコネクタの抜き差しをせずとも充電できるので、もう置くだけ充電で基本は対応していく予定です。
タフネススマホこそ、ワイヤレス充電に対応すべきだと思うんですけど、あんまり普及していないのは何でなんですかね。
重量や厚みが多少増えても問題無いと思うんですが、Ulefone Armor 19Tが対応しているのが珍しいぐらいです。
そこそこの重量があり、ディスプレイサイズも6.58インチあるので持っただけでゴツさは感じられます。
逆にいうと安心巻が得られるともいえるんですが、タフネススマホを持つ以上は許容しなければいけない部分になりますね。
とりあえず通電。
初期設定を終えると、インパクトのある壁紙を採用したホーム画面がお目見え。
サーマル感を醸し出しています。
Ulefone Armor 19T サーマルカメラ
色々設定見てみようと思ったんですが、まずはやっぱりサーマルカメラを使いたい!ということで、FLIRアプリ「MyFLIR」を起動してみました。
とりあえず、PCに向けてみましたが、良い感じに温度分布が分かるようになっています。
サーマルカメラこそ解像度は160×120pxですが、カメラ自体は500万画素あり、被せる形で温度分布を表示・撮影するので思ってたより綺麗に見えます。
実際の被写体はこんなところ。
ノートパソコンにカメラを向けてみました。
実際はこんな感じ。カメラ向けてるだけでも、結構楽しいです。
後ほど少し機能を使ってみたところも触れていきます。
Ulefone Armor 19T基本機能など
アウトドアで使うことを想定したタフネススマホらしく、LEDチップを6つ搭載していて非常に光量が高く、役立つシーンが多そうです。
ちょっと眩しいぐらいですが、暗い夜道を歩いたりする際はこれぐらい光量があった方が安心出来るでしょう。
ガラス製の保護シートが付属してました。
非光沢の方が好みなんですが、とりあえずせっかく付属してるなら余計な出費もしたくないし!ということで、付属品を貼ることに。
充電器も66W(11V/6A)充電できるものが付属してますが、変換かましてあげないと直接は使えないです。
USB-Cケーブルは黄色のものが付属してきました。
ディスプレイ解像度は1,080×2,408ということでフルHD動画もこの通りバッチリ視聴可能。
オート設定だとちょっと明るめに表示されるようなので、明るさは手動設定で使った方が個人的には良い感じでした。
輝度控えめが好きなので、ある程度は好みかもしれません。
特筆するところは内ですが、各種ショートカットも便利に使えます。
ブラウザなんかの表示も問題無し。
Helio G99搭載ですし、メモリもしっかり12GB(+仮想5GB)搭載しているので普段使いで困るようなシーンは無いと思います。
マルチタッチ10点対応かつ、タッチサンプリングレートも240Hzで不満無し。
画面描画については、標準60Hzですが、設定で90Hzや120Hzの手動設定、またはオートリフレッシュでアプリに合わせて60~120Hzを自動変更してくれるモードを備えています。
常時120Hzだとバッテリー消耗に影響するとも記載されているので、オート設定で使うことにしました。
あまり意識せず使えるので、オートで大丈夫な気がします。
先に触れたカスタムキー(本体左側にあるオレンジのボタン)については、1クリック、ダブルクリック、長押しと3パターンで設定が行えます。
ここは日本語表記非対応でしたが、まぁ分かるかなと。
各種ショートカットやアプリが設定出来るので、便利に使いましょう。
個人的にはサーマルカメラをすぐ使いたいので、長押しでMyFLIRアプリが起動するように設定しました。
あと何気にワイヤレス充電に対応していると書きましたが、ワイヤレスリバースチャージにも対応していました。
モバイルバッテリー的な用途で使うことが出来るので、これは便利そうです。
標準ではOFFとなっていたので、は設定で有効化する必要があります。
そういえば、この設定画面も日本語化されてないですね。独自設定系はちょこちょこそんな感じでした。
とりあえず、iPhone SE2を置いてみました。
普通に充電出来ることが確認出来たのでOK。
おそらくですが、リバースチャージも最大15Wかなと推測します。
Qi充電であれば使えそうです。Qi対応のワイヤレスイヤホンケースでもOKでした。
本体重量が実測で425g(メーカ公称409g+ガラス保護フィルム)といった感じ。
9,600mAhモバイルバッテリーを持ち歩くと考えれば、そんなに悪くない重量な気もします。
ある程度慣れは必要だと思いますが。
Ulefone Armor 19Tサーマルカメラをいくつか試し
ある程度、スマホの機能性能は確認出来まして、Helio G99だしベンチマークはやらなくて良いかな(Antutuで35万点前後みたいです)ということで、サーマルカメラを試して行きます。
まだちょっとアプリの使い勝手になれていないのですが、いくつか試してみたのでご紹介。
灼熱な日々が続いているので、温度差がわかりやすそうなエアコンから。
冷房設定(24度)で吹き出し口は16~17度。
カーテン部分は日を思いっきり浴びる箇所なので29度と高く出てます。
接続パイプ分は室温に近い感じ。
実際の画像と合わせるとこんな感じに。
端から見ると全く温度は当然分からないわけですが、サーマルカメラなら一目瞭然。
こちらは鉄板焼き屋さんにいった時に撮ったもの。
その場で焼くのでは無く、焼かれたものを持ってきて貰うタイプのお店だったので、保温目的になっているため温度は60~70度程度となってます。
熱源である端部分はしっかり100度近い温度になっているのが見てとれます。
実際の写真と見比べると面白いですよね。
MyFLIRアプリでは、撮影した後に熱源画像と実際の写真とを切り替え編集することができるほか、温度測定点についても後から追加することが出来るのでかなり便利です。
仕組みはよくわかってないんですが、撮影した画像ごとに160×120pxのマッピングで温度測定情報を内部で保持していて、後追いでピンポイントで温度情報を確認出来るようになっているのだと思います。
これって結構凄いことでは?と思うんですがどうでしょうか。
後追いでセット出来ると知らなくて、最初は測定ポイントをセットして、合わせながら撮影するのに苦労したんですが、あまり気にせずにパシャパシャ撮影しておいて後から確認すればOKと分かってからはだいぶ使い勝手が良くなりました。
なお、動画については後追い測定点セットなどの編集は出来ないみたいでした。流石に処理的に厳しいのだと思います。
なので、動画は動画で平均温度などが分かるような形で設定・撮影して、別途静止画を撮影し、ピンポイントの温度は編集確認するという使い方が良さそうな印象。
アプリも他にいくつか機能があるので、使いこなしていきたいところ。
PCも撮ってみました。
やはりGPUが熱めなのと、チップセット(ヒートシンク)が熱めな模様。
とはいえ、負荷も低いのでそんなもんかなと。
CPUクーラーは28度程度ということで負荷が低ければこんなもんなんだなーと数値で見るとよくわかります。
普段からこんな感じでオープンに使ってるんですが、あらためて温度分布見ると楽しいです。
オープンケース継続しようかなーという気になります。
ラストはあんまり参考にならないんですが、部屋の壁際を撮ってみました。
鉄筋コンクリートRC造なので、まぁそうだろうね…という結果でしかないんですが、至って変な点の無い均一な温度(構造)状態であることが確認出来ました。
木造戸建てに引っ越し予定ですので、引っ越したらまたチェックしてみたいと思います。
外壁部に接した箇所とか、電源ボックス周りとか、玄関周り、分電盤周りなどなど見てみたい箇所がいっぱいです。
そんなわけで、サーマルカメラ楽しい!!というのが結論となりそうなんですが、基本スペックがしっかり(プロセッサがHelio G99搭載なのはもちろん)していて、タフネススマホとしても画面はゴリラガラス5ですし、 IP69K評価、MIL-STD-810G認証済み なので、防塵防水・剛性・耐久性は文句なし。
400g越えですが、ゴツさはあるものの持ち運びでそこまで苦じゃ無いかなという印象だったのも個人的には意外でした。もうちょっと重くて扱いにくいイメージがあったんですが、頑張れば普段使い出来るレベルの重さに収められてる感じでした。そのあたりは多数のタフネススマホを作り続けているUlefoneのデザインが効いているところもあると思います。手の馴染み具合とか良かったんで。
スペックそこそこ、耐久性抜群、バッテリーたっぷり、無線充放電が可能、120Hz描画にも対応し、サーマルカメラも備えちゃった!それなのに値頃感あり!ということで、アウトドアオールインワンスマホとして抜群のコスパを誇る1台だと思います。
単体だと高くて手を出しにくい、サーマルカメラ。サブスマホを用意しがてら入手してみるのも良いものです。オススメします。
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